親が亡くなったとき、相続手続きは何から始めればいい?

はじめに

親が亡くなった直後は、葬儀や親族への連絡などに追われ、相続どころではないかもしれません。

しかし、少し落ち着いてくると、

  • 相続手続きは何から始めればいいの?
  • 銀行口座はどうなるの?
  • 実家はどうすればいいの?
  • 相続税はかかるの?

といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

相続手続きにはさまざまなものがありますが、全体の流れを知っておくだけでも、先の見通しが立ちやすくなります。

この記事では、親が亡くなった後の相続手続きについて、基本的な流れを分かりやすくご紹介します。

相続手続きは、すぐに始めなければならない?

葬儀が終わった直後から、慌てて相続手続きを始める必要はありません。

ただし、相続には期限が設けられている手続きがあります

代表的なものとして、

  • 相続放棄(原則として3か月以内)
  • 相続税の申告・納付(原則として10か月以内)

があります。

まずは落ち着いて状況を整理し、どのような手続きが必要になるのかを確認することが大切です。

まず確認したいのは「遺言書」

相続が発生したら、最初に遺言書の有無を確認しましょう

遺言書がある場合は、その内容に従って手続きを進めることが基本になります。

自宅の重要書類や金庫、貸金庫などに保管されていないか確認してみましょう。

なお、遺言書にはいくつか種類があり、見つかった場合の対応も異なります

この点については別の記事で詳しく解説します。

次に、相続人を確認する

相続手続きは、相続人全員が関係します。

「相続人は配偶者と子どもだけだろう」と思っていても、実際にはそうではないケースもあります。

例えば、

  • 前婚の子どもがいる
  • 養子縁組をしている
  • 子どもがおらず、親や兄弟姉妹が相続人になる

といった場合です。

そのため、戸籍を収集し、法律上誰が相続人になるのかを確認していきます

相続人の調べ方については別の記事で詳しく解説します。

財産と負債を確認する

相続では、亡くなった方の財産だけでなく、負債も引き継ぐことになります

まずは次のようなものがないか確認してみましょう。

財産の例

  • 預貯金
  • 不動産
  • 有価証券(株式など)
  • 生命保険
  • 自動車

負債の例

  • 住宅ローン
  • カードローン
  • 借入金
  • 税金や医療費などの未払い金

通帳や固定資産税の納税通知書、保険証券などは、財産調査の重要な手がかりになります。

また、借金がある可能性がある場合は、相続放棄の期限も意識しながら調査を進めることが大切です

財産調査の方法については別の記事で詳しく解説します。

遺産の分け方を話し合う

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産の分け方を話し合います

例えば、

  • 預金は誰が相続するのか
  • 実家は誰が取得するのか
  • 農地や土地をどうするのか

といったことを決めていきます。

話し合いの内容をまとめた書類が「遺産分割協議書」です。

遺産分割協議書は、預貯金の相続手続きや不動産の名義変更など、多くの場面で必要になる大切な書類です

実家や土地などの不動産を相続したらどうなる?

相続で悩みが多いのが不動産です

例えば、

  • 実家を相続したものの住む予定がない
  • 空き家の管理をどうするか決まらない
  • 相続した農地を売りたい
  • 兄弟姉妹で土地をどう分ければよいか分からない

といったご相談は少なくありません。

不動産は預金のように簡単に分けることができません。

また、そのまま放置してしまうと管理の問題が生じたり、将来的に売却や処分が難しくなったりすることもあります。

そのため、不動産を相続した場合は、できるだけ早い段階で相続人同士が方向性を話し合っておくことが大切です。

相続手続きは専門家への相談も選択肢

相続手続きは、多くの時間と手間がかかります。

また、手続きの内容によっては、行政書士だけでなく司法書士や税理士など、他の専門家が関わることもあります。

特に、

  • 相続人が多い
  • 不動産がある
  • 相続税が気になる
  • 相続人同士の意見がまとまらない

といった場合は、早めに専門家へ相談することで、手続きをスムーズに進められることがあります

当事務所でも、相続人調査のための戸籍収集、相続関係説明図の作成、遺産分割協議書の作成など、相続に関するご相談を承っております。

「手続きを自分で進められるか不安」

という方は、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

親が亡くなった後は、まず葬儀や身の回りの手続きが優先になります。

その後の相続手続きは、

  1. 遺言書の確認
  2. 相続人の確認
  3. 財産・負債の確認
  4. 遺産分割協議
  5. 預貯金や不動産の相続手続き

という流れで進んでいきます。

相続は、人生の中で何度も経験する手続きではありません。

何から始めればよいのか分からなくても、まずは遺言書の確認、相続人の確認、財産の確認という順番で整理していけば大丈夫です。

焦らず一つずつ進めていきましょう。

次回は、
「遺言書が見つかったらどうする?やってはいけないことと対応のポイント」
について解説します。

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