はじめに
建設業許可を取得すると、「これでひと安心」と思われる方も多いのではないでしょうか。
しかし、建設業許可は取得して終わりではありません。
許可取得後に変更が生じた場合には、建設業法に基づく変更届出が必要になります。
一方で、「登記変更はしたが、建設業許可の届出はしていなかった」というケースは少なくありません。
変更届出を忘れたままでも普段の業務では気付きにくく、更新申請や経営事項審査(経審)の準備中に初めて発覚することもあります。
この記事では、建設業許可の変更届について解説します。
まず確認!こんな変更はありませんでしたか?
建設業許可の変更届が必要となる事項は多数ありますが、主なものを挙げると次のとおりです。
☑ 代表取締役が変わった
☑ 取締役が就任した
☑ 取締役が退任した
☑ 会社名(商号)を変更した
☑ 本店所在地を変更した
☑ 営業所を新設した
☑ 営業所を廃止した
☑ 営業所所在地を変更した
☑ 常勤役員等が変わった
☑ 営業所技術者等が変わった
☑ 営業所技術者等が退職した
一つでも該当する項目がある場合は、変更届が提出済みか確認してみましょう。
変更届の中でも特に注意したいもの
変更届が必要な事項は数多くありますが、
- 登記変更だけで終わったと思い込みやすい変更
- 建設業許可の要件に関わる変更
は特に注意が必要です。
忘れやすい変更① 役員変更
代表取締役の変更や取締役の就任・退任などの役員変更は、届出漏れが多い変更事項の一つです。
登記手続きが終わったことで安心し、建設業許可の変更届を失念してしまうケースも少なくありません。
忘れやすい変更② 本店移転
本店移転も届出漏れが多い変更事項です。
法務局や税務署などへの手続きは行ったものの、建設業許可の変更届を忘れていたというケースもみられます。
忘れやすい変更③ 商号変更
商号変更も届出漏れが発生しやすい変更事項です。
定款変更や商号変更登記は行ったものの、建設業許可の変更届を失念してしまうケースがあります。
特に注意したい変更① 常勤役員等の変更
常勤役員等の変更は、役員変更の中でも特に注意が必要です。
変更届を提出すれば終わりではなく、変更後も許可要件を満たしているか確認が必要になる場合があります。
特に注意したい変更② 営業所技術者等の変更
営業所技術者等が退職した場合や交代した場合も注意が必要です。
変更後も許可要件を満たしているか確認が必要になるため、早めの対応をおすすめします。
特に注意したい変更③ 営業所の新設・廃止
営業所の新設や廃止も重要な変更事項です。
特に、他の都道府県に建設業法上の営業所を設置する場合は、知事許可から大臣許可への「許可換え新規」が必要となるケースがあります。
変更届を忘れるとどうなる?
変更届を忘れたからといって、直ちに建設業許可が取り消されるわけではありません。
しかし、放置すると次のような問題につながることがあります。
更新申請の際に発覚する
更新申請の際に過去の変更届漏れが判明し、先に変更届の提出を求められることがあります。
その結果、予定していた更新手続きのスケジュールに影響する場合もあります。
経営事項審査の手続きに影響する
経営事項審査(経審)の申請時に変更届漏れが発覚した場合、補正対応や追加書類の提出が必要となり、予定していたスケジュールに影響することがあります。
過去にさかのぼって届出が必要になる
数年前の変更届が未提出だった場合は、その変更時点までさかのぼって書類を整備しなければならないことがあります。
添付書類の収集に時間がかかるケースも少なくありません。
決算変更届(事業年度終了届)も忘れずに
今回ご紹介した変更届とは別に、建設業許可業者には毎事業年度終了後に提出が必要な決算変更届(事業年度終了届)があります。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
変更届を忘れないためには?
変更届漏れを防ぐためには、
- 役員変更
- 本店移転
- 商号変更
- 営業所の新設・廃止
- 営業所技術者等の退職
などがあった際に、
「建設業許可の手続きも必要ではないか?」
と確認する習慣をつけることが大切です。
登記手続きが終わったことで安心し、そのまま変更届を忘れてしまうケースは少なくありません。
そのため、変更があった際に気軽に相談できる行政書士がいることも、届出漏れの防止につながります。
まとめ
- 役員変更・本店移転・商号変更は届出漏れが多い
- 常勤役員等や営業所技術者等の変更は特に注意が必要
- 届出漏れは更新申請で発覚することが多い
- 経営事項審査(経審)のスケジュールに影響する場合がある
- 変更があった場合は早めの確認が大切
建設業許可の変更届出は、日々の業務に追われる中で後回しになりがちな手続きです。しかし、更新申請や経営事項審査の場面では必ず確認される重要な事項でもあります。
- これまで依頼していた行政書士が退任した
- 気軽に相談できる専門家がいない
といった場合で、建設業許可に関する手続きでお困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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