建設業許可の業種追加とは?要件や注意点を解説

はじめに

建設業許可を取得した後、事業の拡大に伴い、新たな業種の工事を受注したいと考えることがあります。

例えば、とび・土工工事業の許可を取得している会社が、解体工事を請け負いたい場合です。

建設業許可は29業種ごとに取得する仕組みです。そのため、新たな業種について許可を取得したい場合には、業種追加の手続が必要になります。

なお、建設業許可の基本的な仕組みや許可が必要となるケースについては、こちらの記事で解説しています。

今回は、建設業許可の業種追加について、要件や注意点、更新申請との関係などを解説します。

業種追加でも建設業許可の要件を満たす必要がある

業種追加であっても、建設業許可の要件を満たす必要があります。

建設業許可の主な要件は次の5つです。

  • 経営業務の管理責任者等がいること
  • 営業所技術者等がいること
  • 誠実性があること
  • 財産的基礎等があること
  • 欠格要件に該当しないこと

建設業許可の要件については、こちらの記事で詳しく解説しています。

もっとも、既に建設業許可を取得している事業者の場合、実務上問題となることが多いのは営業所技術者等の要件です。

業種追加で特に重要なのは営業所技術者等

業種追加の可否を左右する最大のポイントは、追加する業種について営業所技術者等の要件を満たせるかどうかです。

営業所技術者等の要件は、資格又は実務経験によって満たすことになります。

国家資格によって要件を満たせる場合もありますが、資格がない場合でも実務経験によって申請できるケースがあります。

ただし、実務経験による申請では、工事請負契約書や注文書などの証明資料が必要になります。

特に古い工事については資料の収集に時間がかかることも少なくありません。実務経験による申請を検討している場合は、早めに資料の有無を確認しておくことをおすすめします。

営業所技術者等については、こちらの記事で詳しく解説しています。

更新申請と同時に行うことも可能

5年ごとの更新時期が近い場合には、業種追加と更新申請をあわせて行うことができます。

手続をまとめて行えるだけでなく、その後の更新時期を管理しやすくなるメリットもあります。

一方で、実務経験による申請では証明資料の収集に時間を要することもあるため、余裕を持って準備を進めることが大切です。

業種追加と般特新規の違い

業種追加と混同されやすい手続として、「般特新規」があります。

業種追加は、新たな業種の許可を取得する手続です。

  • 土木工事業(一般)

   ↓

  • 土木工事業(一般)
  • 解体工事業(一般)

これに対し、般特新規は、既に取得している業種について、一般建設業と特定建設業の区分を変更する手続です。

  • 土木工事業(一般)

   ↓

  • 土木工事業(特定)

このように、両者は目的の異なる別の手続です。

なお、業種ごとに一般建設業と特定建設業を分けて取得することも可能です。

例えば、

  • 土木工事業(特定)
  • 建築工事業(特定)
  • 解体工事業(一般)
  • とび・土工工事業(一般)

といった許可形態も認められています。

一般建設業と特定建設業の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

般特新規については、今後別の記事で詳しく解説します。

決算変更届の提出状況も確認しておきたい

業種追加を検討する際には、決算変更届が適切に提出されているかも確認しておきましょう。

決算変更届は、毎事業年度終了後に提出が必要となる書類です。

未提出の年度がある場合には、まずその対応が必要になることがあります。

業種追加をスムーズに進めるためにも、日頃から許可関係の届出を適切に行うことが大切です。

まとめ

  • 業種追加とは、現在取得している建設業許可とは別の業種の許可を取得する手続です。
  • 業種追加であっても、建設業許可の要件を満たす必要があります。
  • 実務上は、追加する業種について営業所技術者等の要件を満たせるかが重要なポイントです。
  • 実務経験による申請では、証明資料の収集に時間がかかることがあります。
  • 更新時期が近い場合には、更新申請とあわせて手続を行うことも可能です。
  • 決算変更届の未提出がある場合には、先に対応が必要となることがあります。

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